maru labは<障害>や<福祉>といった枠組みを超え、他者との違いを認め合える豊かな社会づくりのための情報発信サイトです。

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近年、障害福祉サービス事業所や地域活動支援センターなど、利用者の工賃アップを図るために新たな仕事の展開を考えている福祉施設が全国的に増えてきています。
現在、福岡市内で障がいのある人たちの就労に携わる福祉施設は200カ所を越えており、施設利用者の仕事開拓を始め、商品力の向上、販路拡大などを学ぶ場が必要とされてきています。製造はもちろんのことながら、障がいのある人たちの特性を活かした商品開発、販路を拡大する営業や販売管理、商品価値を伝えるブランディングやデザインなどの知識や人材をはじめ、働くことの対価を還元するシステムをつくることが必要となってきており、その現場で働く職員のスキルアップも期待され始めています。
そこで今回、そのような課題を学ぶ場として、「魅力的なコト/モノづくり」と題したセミナーを開催します。先駆的な取り組みを行っている講師を招き、障がいのある人たちの仕事・役割の創出から工賃アップにまつわるさまざまな事例をお話しいただき、参加者の皆様が今後の活動に活せるノウハウを提供できたらと考えています。また、商品づくりに必要なデザインやマーケティングのノウハウ以外にも、ものづくりに取り組む以前の考え方など、障がいのある人たちへの就労支援について学び合うとともに、さまざまな情報を共有できる参加者同士のネットワーク構築も図れたらと願っております。
本セミナーでは、障がいのある人たちの仕事の可能性を広げていくと同時に、福岡の福祉力向上を目指し、障がいのある人たちも受容できる地域づくりの一環としても考えておりますので、多くの方々のご参加を心よりお待ちしております。

開催概要

【開催日】2015年8月28日(金)〜29日(土)
【時 間】28日(金)13:30〜17:15(13:00より受付開始)
     29日(土)10:00〜16:45(9:30より受付開始)
【会 場】カンファレンスASC(アスク) [地図を開く
     福岡市博多区博多駅東1-16-25 TEL:092-411-0026
【対象者】福祉事業所/作業所職員、障がい者就労の中間支援団体、
     その他興味のある方など
【定 員】150人 *応募多数の場合は抽選となります。
【参加費】2,000円(資料代として)*1日のみの参加でも同額となります。

 主 催:福岡市
 企画・運営:(株)C.E.Works、maru lab.

プログラム

【1日目】28日(金)
 13:00〜13:30 参加者受付
 13:30〜13:40 開催挨拶、プログラム説明等
 13:40〜14:40 基調講演「就労支援事業所の動向と工賃アップの必要性」
         末松忠弘(社会福祉法人明日へ向かって 主宰)
          障がいのある人たちの仕事を創出していくために、
          福祉施設の課題から今後どのような動きが必要なのかをお話しいただきます。
 14:40〜15:40 実践報告「いぶき福祉会の事例から」
         北川雄史(社会福祉法人いぶき福祉会 専務理事)

          〈win-win〉の関係ではなく〈happy-happy〉の関係を構築する
          「いぶき福祉会」(岐阜県)の活動事例から、利用者の役割を生みだし、
          施設が地域で必要とされる仕事創出についてお話しいただきます。
 15:40〜15:50 休憩
 15:50〜17:00 トークセッション・質疑応答
 17:00〜17:15 2日目の説明、終了挨拶、閉会
   <一時解散>
 18:00〜20:00 交流会
         ※ 会場近くのお店で交流会を行います。(会費:3,000 円)

【2日目】29日(土)
 09:30〜10:00 参加者受付
 10:00〜12:00 選択プログラム 午前の部
         分科会A「広がりを生み出す商品開発」
         先崎哲進(テツシンデザインオフィス代表)
         山崎和美(ほのぼのHaKaTa)

          昨年「ときめきトライアル」で実践されたプロジェクトの事例から、
          従来の施設商品を継続可能な販売につなげていくための課題やノウハウを学びます。
         分科会B「施設でのアート活動の取り組み方」
         山中理恵(ひまわりパーク六本松)

          近年、アート活動を主体とした福祉施設が全国的に増えています。
          障がいのある人たちの感性を引き出すアート活動の環境づくりと
          商品化についてお話しいただきます。
         分科会C「おもいを伝える売り場づくり」
         中村伊久夫(一丁目の元気)

          午前の部の前半は、まず、小売業の立場から見た障がい者施設商品の現状、
          ショップが目指すビジョンについてお話しいただきます。
          後半は、参加者に持参いただいた商品をグループに分かれて紹介していただきます。
 12:00〜13:30 休憩(昼食)
 13:30〜15:30 選択プログラム 午後の部
         分科会D「施設の事例から学ぶ営業戦略と販売計画」
         上谷洋子(ワークショップたちばな)

          「ワークショップたちばな」で行われている菓子製造・販売、カフェ運営、
          「ありがた屋」の店舗運営など、それぞれの事業の営業戦略と
          販売計画の立て方などについてお話しいただきます。
         分科会E「利用者の特性を活かした環境づくり」
         北川雄史(社会福祉法人いぶき福祉会 専務理事)

          「新しくつくる」のではなく、「今ある環境を活かしてつくる」。
          施設利用者がやりがいを感じて営む環境づくりと
          地域とつながる価値を生みだす商品づくりについて学びます。
         分科会C「おもいを伝える売り場づくり」
         中村伊久夫(一丁目の元気)

          午後の部では、グループワーク形式で架空のショップをつくります。
          ショップのコンセプト、商品セレクトについてグループで話し合い、
          売る側の目線でショップづくりを体験していただきます。
 15:30〜15:45 休憩
 15:45〜16:30 クロージングディスカッション
 16:30〜16:45 終了挨拶、閉会

 *分科会Cは、午前/午後と連続受講となります。
 *分科会Cに参加される方は、施設(所属されている、または活動に関わられている)の商品(1〜3点)を
  当日お持ちいただくようお願いいたします。食品、雑貨、アクセサリーなど施設で制作されている商品で
  あれば、何でもかまいません。

講師

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末松忠弘 社会福祉法人明日へ向かって 主宰(基調講演)
1972年、福岡生まれ。西南学院大学在学中に各種大学で活動するボランティアサークルの連合会を結成し、学生ボランティアの派遣やアウトドアのイベントを企画運営。企業と福祉施設のパイプづくりを発起し、月刊「ふくおか経済」の記者を歴任。1999年に無認可施設「たちばな共同作業所」の運営を担い、2003年に社会福祉法人を設立。店舗型施設の展開や障がい者の生活をトータルで支える仕組みづくりに精力的に取り組んでいる。福岡市障がい者等地域生活支援協議会委員、福岡市ときめきプロジェクト推進委員会委員、福岡市東区社会福祉協議会理事、福岡市民間障がい施設協議会事務局。福岡県肢体不自由児者福祉連合会副会長、全国地域生活支援ネットワーク理事

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北川雄史 社会福祉法人いぶき福祉会 専務理事(実践報告/分科会E)
1969年京都生まれ、神戸育ち。大学で心理学を専攻後、印刷会社勤務をへて1997年「いぶき」に就職。障がい者福祉の道へ踏み込む。2001年より第二いぶき施設長。2007年誕生の「招き猫マドレーヌ」はいぶきの看板商品。JR岐阜駅のアンテナショップ名にもなっている「ねこの約束」をはじめ、「百々染」「りすのほっぺ」等、オリジナルブランドを多数生み出す。重度重複障がいと向き合いながら、「大好きなこの街」でひとりひとりが「かけがえのない存在」であり続けられる地域づくりを描き、モノづくりから一歩ふみこんだ「コトづくり」に挑戦し続けている。好きな言葉は「リスペクト」「誇り」。二女一男の父親。2015年より現職。

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先崎哲進 テツシンデザインオフィス代表(分科会A)
佐賀県唐津市出身。九州芸術工科大学卒業。在学中より、現代美術家藤浩氏・柳幸典氏に学びながらアートの現場を体験する。卒業後、テレビ局にてグラフィック・ウェブ制作の経験を得て、2006年独立。友人たちとシェアオフィス桜坂事務所を立ち上げ、苦楽を共にする。2009年「テツシンデザインオフィス」を設立、博多区山王マンションに事務所を移す。2013年より、東区箱崎に事務所を移し、商店街の中のデザイン事務所として運営。2015年に障がいのある人たちの自立をサポートすることを目的とした「(株)ふくしごと」を共同設立し、クリエイティブディレクターとして様々なデザインを手がけている。

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山崎和美 ほのぼのHaKaTa(分科会A)
1984年生まれ。川崎医療福祉大学医療福祉学部臨床心理学科卒業。医療機関や一般企業で事務職として社会人経験後、2011年、渕上医療福祉専門学校にて精神保健福祉士の資格を取得。博多共同作業所(現:ほのぼのHaKaTa)に入職し、主に、施設内での内職作業や企業への就労支援に従事。2013年、工賃アップのため、マルセイユ石けん作りを始め、試行錯誤の日々を送る。2014年6月、施設併設のショップ「雑貨屋Honobono」のオープンをきっかけに、ノートや他雑貨を作る取組を開始。マルセイユ石けんは、2014年福岡市ときめきセレクション金賞を受賞。

yamanaka
山中理恵 ひまわりパーク六本松(分科会B)
障害福祉サービス事業所ひまわりパーク六本松 アート作業支援員。1985年からインスタレーションを中心に創作活動に入る。2005年に福岡市植物園の清掃作業に従事する14人のメンバーの支援員となり、余暇活動の一環として「PEECE PLANT」というグループ名で展覧会発表を重ねる。2012年に開所したひまわりパーク六本松ではアートを作業として位置づけ、メンバーの制作支援、一筆せんやカレンダーなどのアートグッズのデザインを行っている。

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中村伊久夫 一丁目の元気(分科会C)
NPO法人北九州小規模連 障がい者自立支援ショップ「一丁目の元気」マネージャー、かちゃ店主北九州市在住。1998年、大学在学中に「工房まる」と出会い、障がい者の表現活動の可能性を知る(その後長らく”福祉事業所”は「工房まる」と似たものと思っていた)。2012年、福祉事業所が製作した商品を専門に取扱うショップ「かちゃ」を北九州市門司港にてオープン。2014年に閉店。2015年より現職。福祉事業所の商品、技術を媒介に様々なヒトが集い交わっていく場となるよう、開店7年目を迎えた「一丁目の元気」の構造改革に取り組んでいる。

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上谷洋子 ワークショップたちばな(分科会D)
1980年、太宰府生まれ。いくつかの職場を経験後、知的障がいのある妹への思いもあって、施設に転職。ワークショップたちばなの菓子部門を担当し、売上の向上に貢献。次々とヒット商品を開発し、営業にも注力している。如水庵と「博多サブレはつこい」を共同開発したり、日比谷花壇との共同カタログを企画するなど企業との連携を進めている。菓子部門のリーダーを経て結婚、出産し、復職後はディレクターとして後輩の指導にあたりながら、営業活動を推進している。

お申込み方法

次の申し込み事項を下記の事務局までメール/FAX、またはお電話で8月21日(金)までにお知らせください。なお、応募多数の場合は抽選となりますので、予めご了承ください。
 1.お名前(ふりがな)
 2.ご所属・活動内容など ※勤務先、ボランティア活動先など。
 3.ご住所(□ご自宅/□勤務先等)
 4.ご連絡先(電話/FAX/Eメール)
 5.このセミナーをお知りになったきっかけ
 6.参加日(□両日参加 □28日(金)のみ □29日(土)のみ)
 7.選択プログラム
   午前の部(□文化会A □文化会B □文化会C)*分科会Cは午前/午後の連続プログラムです。
   午後の部(□文化会D □文化会E)
 8.交流会(□参加/□不参加)*会費3,000円となります。
 9.「ときめきプロジェクト」からのご案内(□希望する □希望しない)
 
 *お預かりした個人情報は、本セミナーの受付事務においてのみ使用させていただきます。
 *セミナー参加費(資料代)、交流会参加費(希望者のみ)は、当日受付にてお支払いいただきます。

フライヤーのダウンロードはこちらから


なお、「ときめきプレス」のホームページにある、お申し込みフォームから直接お申し込みいただけます。
「ときめきセミナー2015」参加申込みフォーム → Click

お問い合わせ・お申し込み先

 maru lab.(NPO法人まる)
  〒811-1344 福岡市南区三宅2-9-28
  TEL:092-984-1395 FAX:092-984-1313
  E-mail marulab@maruworks.org
  住所/連絡先が変わりました