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RinshoArt

3月5日(土)に、九州大学総合研究棟(バイオメディカル・リサーチ・ステーション)のセミナー室105号・サイエンスカフェにて「臨床するアート」の福岡セッションを開催いたします。
maruも本格的に障害のある人たちとのアート活動を主体的に行うようになって10年ほどが経ちます。現在はアートを仕事につなげる現場や、共同運営しているエイブルアート・カンパニーの活動などが全国で放送されたりと大きく取り上げられたりしていますが、このセミナーでは、そのような原点となる「なぜアート活動が必要なのか?」という問いかけから、医療の現場や在宅で治療されてる方との取り組みなどの事例をもとに「アートの可能性」をみなさんと考える場をつくたいと思います。
事前申し込みが必要ですので、参加を希望される方は続きをご覧ください。

「臨床するアート」福岡セッション<color=”#6495ed”>

多くの人々が孤独を感じ、生きにくさをあじわいながら生きている現代。私たちのいのちが分断され、つながりが本来もっている豊かさを失ってしまっています。このような関わり合いが求められる時代において、アートはもう一度私たちの生の豊かさを恢復してくれる力をもっているのではないでしょうか。現代社会がもつさまざまな課題と向き合い、臨床の現場へとおもむくアートの実践を通して、もう一度いのちの根につながるアートの可能性を考えたいと思います。そして、おたがいにおたがいの生を愛しみ、よりよく生きようとすることを支えるアートのありかたについて考えます。

【日 時】2011年3月5日(土) 13:30~17:15
【会 場】九州大学 総合研究棟(バイオメディカル・リサーチ・ステーション)
セミナー室105号・サイエンスカフェ
〒812-8582 福岡市東区馬出3-1-1
【参加費】一般:1,000円 / 学生:500円
【定 員】80人(定員に達し次第、締切となります)

【主催】財団法人たんぽぽの家
【共催】特定非営利活動法人まる
【協力】アートミーツケア学会
logo 平成22年度文化庁芸術団体人材育成支援事業

関連企画:「臨床するアート」奈良セッション → Click
関連企画:「臨床するアート」東京セッション → Click

プログラム

13:00-13:30 受付

13:40-14:30
講演「アートは病院をかえる」 

病院におけるアート活動は、病院にどのような変化をもたらすことができるか。大阪市立大学病院では、「職員が元気に働いている病院が一番患者さんを元気にする」との考えのもと、アートプロジェクトに取り組んできました。病院というコミュニティに気づきや学び、変革をもたらすアートの可能性、そして病院でアートに取り組むための仕組みについて考えます。
山口悦子
大阪市立大学医学部附属病院安全管理対策室専任医師、大阪市立大学都市研究プラザ特別研究員。専門は、医療安全学、グループ・ダイナミックス(社会心理学)、小児血液腫瘍学。アート活動導入を医療の改善活動と位置付け支援する病院の委員会の委員も兼任。

14:40-15:20
事例報告 ①「地域に開かれた病院を創出する-やさしい美術プロジェクトの取り組み」

学生有志、アーティストとともにはじまったやさしい美術プロジェクト。病院や福祉施設との繰り返し行うやりとりで、広がりと深化をとげてきました。「生きること」「死ぬこと」に直にふれる現場でどのようにアートの可能性を開いているかを報告します。
高橋伸行
名古屋造形大学アートプロデュースコース准教授、やさしい美術プロジェクトディレクター。病院や発達障害支援センター等へのアートの導入に取り組む。2010年には瀬戸内芸術祭の一環として、ハンセン病の療養所に滞在し展覧会を実施。

15:20-15:40
事例報告 ②「子どもと家族の生を支えるアートプロジェクト-子どもホスピスという可能性」

医療を受ける子どもたちの成長・発達を支える院生等の取り組みを紹介するとともに、重い病気や障害のある子どもの生を支える子どもホスピスとは何か、院生とのプロジェクトを紹介しながら、生きることこそがアートであり、それぞれの「生き方」にどう関わっていくかについて考えます。
濱田裕子
九州大学大学院医学研究院 准教授。医療を受ける子どもたちの成長・発達を支える院生等の取り組みを紹介するとともに、重い病気や障害のある子どもの生を支える子どもホスピスとは何か、院生とのプロジェクトを紹介しながら、生きることこそがアートであり、それぞれの「生き方」にどう関わっていくかについて考えます。

15:40-15:50 休憩

15:50-17:00
対談「生を愛するアート・生を実感するアート」
人それぞれに、それぞれの事情があります。それぞれの諸事情によって何が美しいか感じるのは異なってきます。美が多様であると気づくとき、私たちは人間の生き方や心情もまた多様である事が実感できます。これこそアートの可能性ではないでしょうか。アートを介して人を、自然を、社会を、何よりも自分を知ること。それぞれの生き方や心情を伝え共有すること。そこから人と人の新しいつながりが見えてきます。
目黒実
1994年、日本初のチルドレンズミュージアムを福島県でプロデュース。その後、兵庫県篠山市で廃校になった中学校を、故河合隼雄氏とともに、チルドレンズミュージアムとして再生、沖縄県では、老朽化した「こどもの国・動物園」を、未来系の動物園と、ワンダーミュージアムとして再生する。現在は、九州大学大学院の統合新領域学府ユーザー感性学専攻の特任教授として、実践子ども学、子どもの居場所論、物語論を担当。また、絵本カーニバル、子どもの本のカーニバルを全国で実践活動し、グッドデザイン賞など多数受賞。
*著書
『チルドレンズミュージアムをつくろう』
『学校がチルドレンズミュージアムに生まれ変わる』
播磨靖夫
財団法人たんぽぽの家理事長。アートミーツケア学会理事。特定非営利活動法人日本NPOセンター前代表理事。芸術の社会化・社会の芸術化をめざし、エイブル・アート・ムーブメントを提唱。アートとケアをテーマにした人の生きやすい社会を提案している。

17:00-17:15 質疑応答

お申し込み方法
①参加者名、②所属機関または肩書き、③連絡先(電話番号または、E-mailアドレス)をご記入のうえ、下記申し込み先に、Tel、Fax、またはE-mailにてご連絡ください。申し込みの連絡をいただいた時点で受付となります。Eメールでお申し込みの際は、件名に必ず「臨床するアート(福岡)参加申込」と明記してください。定員オーバーなどの諸事情によりご参加いただけない場合に限り、事務局からご連絡いたします。

お申し込み先/お問い合わせ
特定非営利活動法人まる(担当:樋口)
〒815-0041 福岡市南区野間3-19-26
Tel:092-562-8684 Fax:092-562-8688
E-mail:marulab@maruworks.org